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「働く」「遊ぶ」「癒される」が東京で叶う、心身をととのえるウェルネス旅(サウナでととのう大自然でワーク編)

ただ旅するだけではなく、学びのある体験ができること、ある地域を応援すること、自分だけのお気に入りのフィールドが見つかること。いま、未来に向けて心身をととのえるウェルビーイング旅がちょっとした話題になっています。

 

少し足をのばすだけで、「こんないい場所があったんだ!」という発見があったり、「ああ、また会いたいな」という人ができたり。いつもの日常をより豊かにしてくれる旅を探しているあなたへ。東京都と東京観光財団の支援事業である「Nature Tokyo Experience」がエネルギーを充電する旅先としておすすめするのが、「都市と自然、どちらもある日々」を実現する場所。

 

今回は1日だけの休暇でも気軽に行ける大自然のなかで、仕事をするかたわら、サウナでととのう。そんな贅沢を叶えるスポットを紹介します。

 

檜原村 「HINOKO TOKYO」 仕事と遊びをハイブリッドに叶える「森ワーク」

 

 

「遊び・仕事・癒しをプライベート空間でシームレスに楽しみたい」そんな願いを叶えるのが、会員制キャンプ場「HINOKO TOKYO」が2021年秋にスタートした平日限定の森ワークプラン。提供するのはオフィスづくりのプロでもあり「BACK TO NATURE (自然に戻る)」を理念に掲げ、これまでも働く・暮らす・遊ぶをシームレスにつなぐサービスを提供してきたトレイルヘッズ株式会社。東京の山側、檜原村の大自然のなかとは思えないほど強力なwi-fiやポータブル電源をはじめ、仕事に必要なさまざまなアイテムが揃っています。極め付けは、自分たちで火を起こし、自由に温度を調整できるロウリュつきのプライベートサウナと水風呂代わりとなる清流、秋川。自分と仲間だけのプライベートな空間で、檜原村の自然と時間の余白をいかに楽しむかは自分次第。

 

檜原村の大自然がオフィスに。ワークスペースもサウナも自分の手でアレンジする面白さ

 

 

都心から西へ。朝ごはんを手に、車で乗り合わせること1時間ちょっと。あたりが山深くなったあたりに檜原村の看板があり、ほどなくしてHINOKO TOKYOが現れます。普段は都内に住んでオフィス勤務やリモートワークをハイブリッドにこなす3人ですが、たまには自然豊かな環境でリラックスしながら創造性を高めようと今回の森ワークを決めました。忙しない日常では、なかなかできないチームビルディングも兼ねて1日1組限定でゆっくり過ごせるHINOKO TOKYOを選びました。10時のチェックインにあわせて現地に到着した3人を、スタッフの方がお出迎えしてくれます。サウナに使う薪の場所や火の起こし方、仕事やリフレッシュで自由に使えるサイトや設備の説明を受けます。

 

 

「サウナの温度を調整できるだけでなく、火を起こすところから仲間と楽しむ体験を作りたかったんです。“BACK TO NATURE (自然に戻る)”を理念に掲げている私たちは、“働く・暮らす・遊ぶ”が日常のなかでもっとシームレスになったらいいなと考えています。

 

昔、デザインの視察でフィンランドの湖のほとりのコテージに滞在したのですが、仲間たちと夜通し、サウナに入ったり、湖のほとりで外気浴をしたりを繰り返しながら、それぞれのペースで語りあったり、思い思いに過ごしたんです。その体験がまさに、自然に戻るを体現しているような時間で。サウナやキャンプ、森ワークを楽しみながら、気づけば全てがシームレスに繋がり合うような空気感を体現する場所として、HINOKO TOKYOを体験してもらえたら嬉しいです。」と代表の山口さん。

 

自分の心地よい場所を考えるプロセスも森ワークの醍醐味

 

 

HINOKO TOKYOの森ワークスペースは、河原や開放的な屋根付きスペース、寒さや暑さに対応できるOFFICE CARAVAN、そしてシンボリックな大きな杉の木の下の秘密基地のようなベンチなど、実にさまざま。ポータブル電源と椅子をおいたら、そこが今日のオフィス。三人とも思い思いの場所を探し、ワーク開始。敷地内には強力なwi-fiも完備しているので、オンラインミーティングもストレスなく実施できます。

 

 

チームミーティングでは、それぞれが必要なものを調達。HINOKO TOKYOお手製のホワイトボードと焚き火をセットし、自分たちのこだわりのオフィスが完成。サイトへは、タープやテーブル・椅子などのアウトドアギアを持ち込むことができるので、ちょっと一息つく際の拠点として、美しい山々を背景にコーヒーブレイクも。

 

 

火起こしから仲間と体験するHINOKO SAUNA

 

HINOKO TOKYOにある「HINOKO SAUNA」は、「自分たちで火を起こすところから体験できるサウナが欲しい」といった声で誕生した常設型サウナ。HINOKO TOKYOの社員や会員らが一緒になってつくった伝統的な焼き杉を、外壁に用いているそう。サウナは森ワークプラン利用時に空いていれば利用が可能(別料金)。

 

 

 

 

 

 

集中してワークに臨んだ後は、お待ちかねのサウナの時間。着火剤となる杉の葉を拾い集め、薪を割り、火を起こす作業も心地よい息抜き。ゆらりゆらりと燃える炎を見ながら会話も弾みます。ヨガのインストラクターでもあるメンバーの発案で、サウナの温度が上がるのを待つ間にヨガのレッスンがスタート。深い呼吸を繰り返し、檜原村が育む森林のエネルギーをたっぷり含んだ空気を身体に取り込み、リラックス。

 

 

エメラルドに輝く美しい清流、秋川渓谷でととのうサウナ体験

 

温度が80度になる頃を見計らい、ついにサウナへ。川で汲んだ水を使いロウリュを楽しみます。天然の水風呂、エメラルド色に輝く美しい清流、秋川渓谷の冷たい水に浸かり、HINOKO SAUNA前のウッドデッキで外気浴。このウッドデッキはもたれかかるのにちょうどいい角度になっています。ウッドデッキだけでなく、秋川のほとりでもお気に入りの場所を見つけて外気浴ができる、サウナと渓谷の近さも魅力の1つです。

 

 

 

 

 

 

 

ワークとサウナを自由きままに楽しみながら迎えた19時のチェックアウト。設備や備品を元に戻すところまでが森ワーク。

 

「大自然の中で仕事と本格的な薪サウナを体験して、想像していた以上の充実感のある一日だった」と3人は話す。

 

檜原村という地域に根差すかたちで、大自然の原風景とワークスペースをデザインできる余白を日常の延長線上に提案するHINOKO TOKYO。都内にありながら、アウトドア初心者でも森ワークやサウナという自分なりの関わり方で楽しむことができるのは、オフィスづくりを通して新しいライフスタイルを提案し続けてきたトレイルヘッズだからこそ成せる技でした。

 

<Infomation>
トレイルヘッズ 株式会社 HINOKO TOKYO
HP:https://hinoko.jp/

 

あきる野市 「自然人村」 サウナと滝壺のある地域とつくる・つながるキャンプ場

 

武蔵五日市駅から車で5分ほどの距離、商店が立ち並ぶ街並みを抜けると突然景色が一変。あきる野市の深澤渓と呼ばれる地域に自然人村はあります。

 

「地域のなかで愛されていたキャンプ場を父が受け継ぎ、人を呼び込む場として僕の代まで50年以上繋いでくれたのがこの場所です。Uターンで自然人村に帰ってきたときに、移住してきてくれた人や地域の外の人の話を聞き、以前は見えなかったこの地域の魅力と可能性に気づけたんです。だからこそ、この地域に還元できるような仕組みを作りたくて、基本的に建物には多摩産材を使い、地元の大工さんや仲間とともに作っていくことを大事にしています。」代表取締役の高水さんはそう語ります。

 

 

神秘的な森の中でのアウトドアと“しっかりワーク”の両立が叶う

 

 

自然人村には高水さんや仲間が切り開いた森の中を、秋川の支流三内川が縫うように走る自慢のテントサイトがあります。立派で美しい木々に囲まれた川のほとりでテントを張れば、ひとたび物語のワンシーンのような神秘的な雰囲気に包まれます。13時からチェックインできるのも嬉しいところ。朝のひと仕事を終えてあきる野市エリアのグルメを堪能しつつ移動しても、都心から2時間もかかりません。

 

 

平日は都心のオフィスで仕事をしているキャンパーでもあり、サウナーでもある彼ですが、今回は平日にソロキャンプでリモートワークをしにきました。長野や山梨のキャンプ場やサウナをめぐることが多いそうですが、自然人村のようにサウナ後の水風呂を自然の川や滝壺で過ごすことができる場所は少なく、9月にオープンしたてのサウナを前に早くもリピートしたいという言葉も。

 

到着したらテントを張り、ギアをセッティングしてコーヒーブレイクを。自然人村の魅力の1つは充実した設備にあります。

 

 

予約制のワーケーションスペースを完備しているので、オンラインミーティングが入っていても安心。小川のせせらぎを聴きながら仕事に没頭できるテラスもあり、温度や天気に応じて、快適に過ごすことのできるwi-fiや電源完備の部屋があるのも嬉しいポイント。

 

 

多摩の恵みで育った木材と秋川の冷たい水を贅沢に使用。完全予約制のバレルサウナ

 

 

2022年9月にオープンした、多摩産材の檜をふんだんに使った縦長のバレルサウナは、人気コンテンツの1つ。この地域は、古くは戦国時代から炭や木材の産業が盛んでした。その歴史になぞらえ、サウナの外観や施設は炭焼きのブラックを基調としているそうでバレルサウナの中も檜のいい香りが漂います。

 

 

 

「ちゅういっちゃん」という愛称で親しまれる地元のおじいちゃんが50年かけて育ててきた南沢あじさい山を引き継いだ高水さんたち。10月からは深澤渓の魅力の1つであるあじさいを煮出したお茶でロウリュウができる新体験も。サウナに入ると立ち上る檜の深みのある香りと、紫陽花の華やかな香りに包まれる瞬間は、まさに全身であきる野市の魅力を堪能できる贅沢なサウナ体験が叶う。自然人村のキャンプやBBQ、ワーケーションプランなどを利用する方に限り利用が可能で、最大4名、90分単位の完全予約制なのでプライベートサウナとして楽しむことができるのも嬉しいポイントです。 (予約はHPから可能)

 

東京で唯一、天然の滝壺があるキャンプ場で味わう3度の贅沢なととのい体験

 

 

自然人村は、東京都内で唯一キャンプ場内に天然の滝を有しています。1度目は併設された水風呂、2度目はすぐ隣を流れる渓流、そして3度目は沢を歩いて50mほどの距離にある滝壺といったように、3セットで違う表情のサウナを楽しめます。滝壺で身体を冷やしたら、ぜひ外気浴はひんやりとした深澤渓の岩の上で。滝壺が敷地内にあるからこその贅沢な体験ですね。

 

 

 

 

地元の恵みが詰まった鮎チョビ、あじさい茶であきる野市をまるごと味わう

 

 

高水さんが運営する株式会社do-moは自然人村の他に、地元あきる野市の魅力を伝える飲食店の経営も行っています。

 

その1つが、カフェ「do-mo factory blan.co」(ブランコ)。秋川渓谷の魅力を味わうことのできる地元食材を使った商品開発と製造を行っています。名物は、”アンチョビ”ならぬ”鮎チョビ”を使った料理。秋川渓谷の天然鮎を15時間じっくり低温調理することで、まるで熟成させたかのような奥深さがあり、鮎特有のほろ苦さと旨味を感じられる一品です。

 

 

他にも、地域の発展を描いていく真っ白いキャンバスという意味をこめてつくられた武蔵五日市駅前にあるカフェCANVASも運営しています。

 

自然人村では、鮎チョビのビンや南沢あじさい山で地元のおじいちゃんの愛情をたっぷり受けて育ったあじさいを贅沢に使った「ちゅういっちゃんのあじさい茶」も購入可能。地元の味を取り入れるのも、キャンプ飯の醍醐味の1つです。

 

 

自然人村であきる野市深澤エリアの可能性を感じて

 

 

「自然人村での滞在や、高水さん、鴨井さんのお話を聞いて感じたことは、2人をはじめとして、この地域に想いをかけ、行動を続けていく人々がいること。あとはその活動があったからこそ発掘された、地域の魅力でした。面白いエリアになりつつあるんだなと実感しました。」

江戸時代から続く炭や木材の産業で発展してきた深澤エリア。その魅力を中心となって伝えていく自然人村をはじめとした株式会社do-moの活躍に今後も期待が高まります。

 

<Infomation>

株式会社do-mo 自然人村
HP:https://shizenjin-mura.com/

 

 

 

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